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ポケモン考察

森の洋館の謎の文については、こちらに移動しました→「ロトム関係の記述」

ツイッター等で語った、ポケモンについての考察をまとめます。ポケモンの神話についての考察はポケモンの神話集のページにあるのでそちらを。


目次


ポケモンと人間の関係について

疑問:ポケモンは人に支配されているのか?

ポケットモンスター ブラック・ホワイトにおいて、「人がポケモンを支配しているのではないか?」という疑問、問題が大きく取り上げられている。本当にポケモンは他人に支配されているのだろうか?
結論を言えば、わたしはポケモンは支配されていないと考える
以下に、いくつか理由を挙げる。

ポケモンを捕獲するということ

ポケモンのHPは「戦う気力」と説明されることがある(秘伝技についてのおとくなけいじばん等)。野生のポケモンが人に対して持つ「戦う気力」とは「敵対心」や「警戒心」であろう。戦闘によってHPを減らすという行動は、ポケモンを力で屈服させる過程というよりは、野生ポケモンの敵対心を減らす行為なのではないかと考えられる。
この「警戒心を和らげ、信頼を得るための戦闘行為」については、ゲーム内でも言及されている。例えばギラティナイベントにおいてシロナは

ギラティナに 勝つことで
君と ポケモンとが 持っている
強い 絆を 見せるか
あるいは 仲間になってほしいと
強い 気持ちを 見せるかすれば
ギラティナも 分かってくれる

と語っている。世界を狂わせた人間に対して怒っているギラティナに戦闘を挑み、ギラティナのHPを0にするか、あるいは捕獲することでギラティナの怒りは収まるのである。もしHPが純粋な体力で、HPを減らすことが力によってポケモンを屈服させることであるならばそうは行かない。ポケモンのHPを減らす行為が敵対心や怒りを持ったポケモンの説得とほぼ同義といえるイベントは、ブラック・ホワイトにおいても存在している。導の間のコバルオンイベントだ。

コバルオンは過去の事件で人間を信じられなくなり、身を隠していた。しかし、主人公が戦闘を行い捕獲することによって、人間を信頼するようになるのである。戦闘後、導の間のおじいさんはこう語る。

コバルオンは おぬしと ともに
生きる ことを 望んだのじゃろう
コバルオンが おぬしと 戦い
心を 通わせた

つまり戦闘は心を通わせる行為であり、ポケモンが人に捕獲されるのは、ポケモン自身がともに生きることを望んだ結果だと言うのである。

ポケモンが捕獲されるということ

前項ではポケモンは人を信頼して捕獲されると書いた。だが、ポケモンと人の関係においてそれだけでは語れないものもある。人はポケモンを他人と交換することができるのだが、これはポケモンの意思を無視して行うこともできてしまう。ポケモンが人に支配されているという説をとる立場からは、このことをポケモンが人の所有物のように扱われていることの論拠とする。しかし、交換先のトレーナーが信頼に足らないと判断すれば、ポケモンはそのトレーナーの指示をある程度無視することも可能なのである(戦闘時の「そっぽをむく」等)。このことから、ポケモンは「捕獲されている状態」から自ら脱出することはできないにしても、「信頼できない人物の命令には従わない」という意思を表明することは可能であることがわかる。つまり、ポケモンは捕獲されていてもポケモン自身の意思を無視して支配されるわけではないのである。

まとめ

野生ポケモンと戦闘して捕獲する行為はポケモンを説得し信頼を得る行為である。また、捕獲されたポケモンにもトレーナーに反抗する手段は残されている(とも言える)。


ミュウツー平和目的説

Twitterで語ったやつ:ミュウツー平和目的説 - Togetterのまとめ直し。

ミュウツー平和目的説とは

ゲーム版のミュウツーは平和利用を目的に作られたが、失敗し凶暴なポケモンになってしまったという説。

前提

ミュウツーを作ったのはフジ博士である。また、シオンタウンのフジ老人と同一人物であると考える。

ゲーム内の記述からミュウツーが生み出された背景を探る

図鑑説明文によるとミュウツーはけんきゅうの ために いでんしを どんどん くみかえていった けっかたたかいの ためだけに うみだされにんげんの かがくりょくで からだは つくれても やさしい こころを つくることは できなかったポケモンである。
これらの図鑑説明文からもわかるように、ミュウツーはフジ博士が研究のために遺伝子組換えでミュウから生み出したポケモンである。だが、その研究の目的はゲーム内で明示されていない。
アニメ版のように、最強のポケモンを作るためだろうか? 私は違うと考える。
その理由はミュウの図鑑説明文およびさいはてのことうの立て看板だ。
金版ポケモン図鑑、ミュウの説明文には、ミュウはきよらかな こころと つよく あいたいという きもちを もつと すがたを あらわすらしいとある。つまりフジ博士は少なくとも悪用しようと思ってミュウを捕獲したわけではないということになる。
またさいはてのことうにある立て札が、今後島に立ち入る人間が心優しい人間であることを祈るものであることは、深い意図は不明だが、フジが悪人でないことを証明している。この立て札がミュウを発見して間もない時に書かれている(つまりミュウツーが手に負えなくなってからではない)*1ことから、純粋に次にミュウに出会おうとする人間が優しい人であることを祈るものだろう。
さらに、フジ博士=フジ老人はシオンタウンでの様子やジムリーダーであるカツラと親交があることから見ても、悪人ではなく、むしろ善人である。
以上のことから、ミュウツーは悪用するために作られたことではないことがわかる。

ミュウツーは何の目的で作られたのか

では、ミュウツーを生み出した研究の目的は何だろうか。ここで、平和目的説の壁になりそうなクリスタル版ポケモン図鑑におけるミュウツーの説明文を引用する。たたかいの ためだけに うみだされ いまは どこかの どうくつふかくで ねむっていると いわれるである。ここにはミュウツーが戦闘目的に作られたと書かれている。しかし、少々強引な解釈ではあるのだが「(結果的に)たたかいの ためだけに うみだされ(たような状態になってしまった)」と補って読むことができると思う。
結果的に戦闘の為に生み出されたようになってしまうようなポケモンを作る研究であることと、生み出されたミュウツーが特攻がとても強いことを考えると、おそらくミュウのエスパー能力を極限まで高める研究をしていたのだと思われる。そのエスパー能力をどう使うのかまでは不明であるが……。

まとめ

ミュウツーは、ミュウの持つエスパー能力を極限まで高めようとする平和目的の研究の結果生まれたポケモンである。

*1:ミュウを捕獲したのはポケモン屋敷の日記によれば7月5日、ミュウツーが生まれたのが2月6日、さいはてのことうの立て看板が書かれたのはおそらく7月6日である。

参考文献

  1. フジ博士 - ポケモンWiki
  2. ミュウツー - ポケモンWiki
  3. ミュウ - ポケモンWiki

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