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名言集 村上龍の小説より

目次

第1弾

奴隷は実に楽だ、主人の言いなりに生きれば良い、自分自身ですべてを決定して生きるのは難しい。
村上龍「愛と幻想のファシズム」:鈴原冬二

奴隷が楽かどうかは知らないが、確かに自分自身ですべてを決定するのは難しい。周囲の人の言いなりになる、環境の奴隷とも言える人たちもいる。僕もそうだ。(と言うより、「僕もそうだな」と思ったセリフを抜粋しているから当たり前か。)たいていの事を他人任せで生きてきたから。「他人指向型」と言ったのは誰だったか。すごく的確な言葉だと思う。 主体性を持って生きよう


第2弾

精液が一滴も出ないのにどうして勃起するのだろうか、などと考える時にはチーズとジャムがとてもおいしく感じられる事を知った。
村上龍「村上龍映画小説集−大脱走」:ケン
これに対する答えは、「愛と幻想のファシズム」においてなされている:
俺達は大脳で発情する。精液が溜まって勃起するわけではない。裸の女が股を開いているところを思い描いて勃起するのだ。本当は人間には何の欲望もない。対象があるために欲望が発生するだけだ。
村上龍「愛と幻想のファシズム」:鈴原冬二

人間に本来欲望などなく、対象があるから欲望が生まれると言う事。愛と幻想のファシズムでは、生まれて初めて口紅のCFを見たから口紅が欲しくなった女の話もある。今、「〜がなかったら生きていけない(ex.テレビ、携帯電話、電子レンジ,etc.)」なんていうものは嘘だ。それを手に入れる前まで、それ無しで生きていたからだ。それが生まれる前だって人間は生きていた。無くなって困るものなど、本当はほとんど無い。


第3弾

おしゃれしなきゃだめよ。おしゃれは世界で一番空しい遊びなんだから、だから楽しいのよ、洋服や化粧は何のためにあるか知ってる? 脱がされて裸になるためにあるのよ、見る人にね自分のあそこを想像させるためにあるの、裸にされてぶたれて顔に水をかけられて犬みたいに這わされてしまうと、全てゼロ、だからいいのよ
村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」:ニヴァ
これと同様のことは愛と幻想のファシズムによっても言及されている。
それがな、東京の人間はファッションというものがどんなものかわかってない、本来的な必要なものやと思うてる、違うんや、ファッションいうのはな、バカバカしくてムチャクチャに空しいものなんや、裸になっておまんこするために、要するに脱ぐためにあるもんや、そんなことは向こうの連中は全部知ってるよ、その思想がないと服なんか絶対売れないよ
村上龍「愛と幻想のファシズム」:時田史郎

そういうことだ。おおいに賛成する。だがまあ反論したいのは、服は萌え要素だぜ。ちょっとは必要だな。


第4弾

何のために人間は道具を作り出してきたか分かるか?石を積み上げてきたか分かるか?壊すためだ、破壊の衝動がものを作らせる
村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」:ガゼル

この後は、壊すのは選ばれた奴だ、お前なんかそうだぞキク、権利がある、壊したくなったら呪文だ、ダチュラ、片っぱしから人を殺したくなったら、ダチュラだ。と続くのだが、ダチュラについては後でまた述べたいと思うので今は触れない。
つまり、人間は破壊のために物を作るのだ。全ての物は破壊されるためにある。最も顕著なのは戦争の際の兵器だ。それらは破壊"する"ために、また、破壊"される"ために作られるのだから